音楽というコミュニケーション【アーティストインタビューvol.4大園真斗】

 

今回インタビューを受けて頂いたのは大園真斗さん。

彼は「シンガーソングライター」ではなく、「楽家」。

 

「音楽家は、音楽全体をプロヂュースしたいという思いに一番最適な言葉だと思いました」

 

f:id:marinyamaguchi:20190122151328j:plain



 

今回はそんな音楽家としての大園さんにお話を伺いました。

 

「歌を歌う人になりたい」

 

「父親を怖いと思っていて、全然話もしていなかった」

 

小さい頃、父親とは良好と言えない関係でした。

それでもただ一時だけ、会話をする時間があったそうです。

 

「父親が音楽を流している時は、父親の機嫌がよく、『いい曲でな』『うん』程度の会話はしていました」

 

普段話さない父親とは、音楽を通じたコミュニケーションをとっていたようです。

そんな事もあり、小さい頃から音楽というものを意識する様になりました。

 

f:id:marinyamaguchi:20190122151406j:plain



 

コブクロが好きで、小学校の時に『歌を歌う人になりたい!』と思いました」

 

そんな大園さんは中学校で吹奏楽部に入り、打楽器と作詞を始めたそう。

そして高校に上がるとギターと作曲も始めました。

 

「高校2、3年の時は自分で作曲した曲を、学校の定期演奏会で披露していました」

 

これは驚きです。

「先生がよかった・・・」と謙遜される大園さんですが、当時からその能力を発揮していたようです。

 

社会人となった今でも、働きながら音楽活動を続けています。

 

「本当は音楽メインでやりたいけど、今は資金を集めています・・・」

 

f:id:marinyamaguchi:20190122152415j:plain

 

「自分のフィルターを通して思った事を言葉にする」

 

「作詞は自分のために作っています。誰かの為は得意じゃないです」

 

誰かの人生を100%知っているわけじゃない。

だから、100%知っている自分の人生というフィルターを通して、大園さんは曲を作っています。

けれど、そんな彼の曲は私達が思わず共感してしまう詞ばかりです。

 

「自分の為に作った方が、誰かに届く」

 

作詞をしている最中には既に音のイメージが浮かんでいるそう。

その音の中から自分にしっくりくるものを選び、歌を作っていきます。

 

「音楽が無意識に頭の中に流れてきます。それらを表現して、共感してくれたら嬉しいなと思っています」

 

そんな大園さんはツイッターYouTubeを中心に活動しており、その言葉に共感してくれているファンも多くいます。

 

「こんな赤の他人にリアクションしてくれてありがたい・・・」

 

オンライン上のみの繋がりであるからこそ、その反応が嬉しいと語る大園さん。

電話越しからでも、ファンに対する感謝の気持ちが伺えました。

 

f:id:marinyamaguchi:20190122105936j:plain
 

 

「作曲にはこだわっている」

 

作詞作曲の全てを一人でやっている大園さん。

それらに対する思いは想像以上にストイックなものでした。

 

「曲は全部一人で作りたい。その方が納得出来るし、追い込める」

 

詞を作る時はずっと考えているという大園さんは、その言葉の形でけでなく、意味の部分に注力しています。

 

「頑張れ!という言葉は、形式だけであまり意味がないので、好きじゃないです」

 

作詞作曲は楽しいですかと尋ねると、「楽しい反面、ポジティブじゃない歌詞の時は自分を追い込んでしまいます。どうやったら正確に伝わるのか」

 

伝える、という事にただならぬこだわりがある様子です。

それはドラムを叩く際も同様です。

「どうやったらこのドラムがイメージ通りに鳴ってくれるのか。ダメだったらダメな音がなる。音とのコミュニーケーションですね」

 

音楽を通せば楽器とも会話をする事が出来ます。

もちろん、他の人とも。

 

自分の言葉を、世界を、音楽として表現することには一切妥協を許さない厳しさ。

そこには、こだわりを超えた執念の様なものを感じます。

自分を音楽として伝えるという執念

一体何が彼を音楽へと駆り立てるのでしょうか。

 

f:id:marinyamaguchi:20190122151435j:plain

 

「会話が得意じゃない、言いたいことが言えない」

 

「実は、あまり会話が得意ではないんです。質問されると考えてしまって、一拍置いてしまうんです。コミュニケーションを取るのは楽しくもあるけれど、疲れてしまうんです。」

 

そう言われるまでは意識していませんでしたが、確かに応答までに少し間がある様にも感じました。

しかし、それは同時に適当な言葉に妥協せず、自分というフィルターで言葉を精査している様にも感じます。

続けて、そのフィルターから言葉が流れてきます。

 

「音楽を通して、現実では言えない思っている事を伝えたい。音楽は自分の考えをちゃんと出せる場所です」

 

それは、決してありきたりで、適当ではない、大園さんというフィルターを通った言葉です。

普段言えない頭の中で考えている事を、世の中に音楽を通して伝える。

大園さんにとって音楽とは、なくてはならない存在の様です。

 

f:id:marinyamaguchi:20190122110017j:plain

 

「承認という夢」

 

「メディアに出て、より多くの人に自分というフィルターから出た言葉を共有したい」と語る大園さん。

その執念が彼を夢へと駆り立てます。

 

「自分の考えが間違っていなかったんだと、他人に認められたい。誰かに分かってもらいたい。だから、外に出しているのかも・・・」

承認。

これが大園さんの音楽に対する執念の正体でした。

 

大園真斗さんというフィルターを通して発せられる言葉は、音楽という形で世の中に語りかけていきます。

まるで彼の父親が音楽鑑賞を通して息子である彼に、少ないながらも語りかけていた様に。

 

彼の言葉に、彼の詞に、惰性はありません。 

 

f:id:marinyamaguchi:20190122151601j:plain

 

 

 

 大園さんの

 

 ツイッター        @Ozono_official     

 

Youtube       youtube.com/channel/UCeudb…